最強の英語の文字(テープ)起こしツールTrintとは?英語の音声や動画をAIが自動でテキスト化

英語で行われる会議や講演に参加すると、内容が全く理解できず、話についていけなかったことはありませんか? もしくは英語で行った会議やインタビューをまとめる際に文字起こし(テープ起こし)されていれば作業が楽になるのにと思ったことはありませんか?

日本語の会議や講演で録音した音声ファイルを自動でテキスト化できるツールは多くありますが、文字起こしツールは音声認識技術の関係から多言語に対応していないため、それぞれの言語に合わせた最適な文字起こしツールを利用する必要があります。

また、自動文字起こしツールを選ぶ際は精度が高いかどうかはもちろんのこと、テキスト化した内容が編集できるかどうか、ツールが使いやすいかどうか、さらには費用も重要なポイントです。

本記事ではAIが英語の音声や動画を自動で文字起こしをしてくれるサービス・アプリのTrintをご紹介します。

Trintとは?

画像出典:Trint

TrintはイギリスのTrint Ltd.が運営する英語の音声や動画をアップロードすればAIが自動で文字を書き起こしてくれるサービスです。

クラウドベースで動作するため、パソコンにソフトウェアをインストールする必要はありません。スマホやタブレットで利用されたい方は、iOS限定ですがアプリもあります。アプリには周囲の音声だけでなく通話を録音する機能もあり、Trintで録音した音声をそのままTrintで文字起こしをすることができます。

まずはTrintの魅力をご紹介します。

Trintの魅力とは?

文字起こしの精度が高い

画像出典:Trint

自動文字起こしツールにとって音声認識の精度は最も優先すべきポイントです。ツールの音声認識の精度が低ければ、全く役に立たないものがテキストとして出力されてしまい、時間と費用が無駄になってしまいます。

Trintは文字起こしに自動音声認識と自然言語処理のAIを活用しており、読み込んだファイルを高精度でテキスト化してくれます。Trintの公式サイトによると、その精度の高さは元になるファイルの音声がクリアであれば95%とのことです。精度は文字起こしツールの生命線であり、Trintは最高峰の精度を誇ります。

機械が行う文字起こしのため、もちろん完璧ではありません。私も実際に利用しているのですが、発言によっては精度が70%-80%の場合もあります。とはいえ、元になったファイルで音声を聞けるため、おおよその部分がテキスト化されていれば、内容理解には十分かと思います。

Trintを活用する際は、まずは文字起こしされたテキストだけを見るではなく、音声を聞きながらテキストを確認し、文字起こしが不正確な部分は必要に応じて修正しましょう。

使いやすいインターフェース

Trintは日本語に対応しておらず、ツール自体は英語です。海外のツールは使い方を理解するのに時間がかかる場合があるのですが、Trintは非常にシンプルなインターフェースで直感的に利用することができます。

Trintでアカウントを作成し、ログイン後にファイルをアップロードするだけでAIが自動で文字起こしをしてくれます。テキスト化された内容も管理画面から簡単に確認できます。

音声だけでなく動画も文字起こし可能

英語の音声だけでなく、動画も自動で文字起こしできることがTrintの大きな特徴です。会議やインタビューの内容を録音したファイルだけでなく、録画した動画ファイルにも対応しています。

例えば、現在ではZoomやMicrosoft Teamsなどを活用し、オンラインで会議が行われることが多くあります。こうしたビジネス用のWeb会議ツールには録画機能が付いており、ミーティングの内容を動画で保存できます。その動画ファイルをそのままTrintにアップロードして文字起こしをすることができます。

自動文字起こしツールの中には音声形式のファイルしか対応していないものもあり、その場合が動画からわざわざ音声だけを抽出するという手間が掛かります。Trintを使えば、わざわざ動画から音声だけを抽出する必要もないため、アップロード用のファイルを簡単に準備できます。

テキスト化された文章は編集、検索が可能

Trintでテキスト化された文章はTrintの管理画面から簡単に編集できます。また、特定の発言を検索したい場合は、その発言に含まれていた単語やフレーズで全体を検索すれば、ピンポイントで内容を確認できます。

Trint上でファイルを再生すれば、読んでいる部分をハイライトしてくれる

Trintには再生機能がついており、管理画面からアップロードした音声・動画ファイルを再生できます。この再生機能の魅力は、今どこの文章をスピーカーは発言しているかをハイライトしてくれるところです。

この機能はスピーカーの発言部分が正確にテキスト化されていない部分を修正するときだけでなく、どのフレーズをどういう発音で話しているか確認できるため、英語学習目的で聞き直すときにも非常に役に立ちます。

カスタマーサポートが充実

Trintはヘルプセンターにコンテンツが充実しており、わからないことがあればすぐに検索できます。また、リアルタイムなチャットサポートも導入されており、スタッフの直接サポートしてもらうこともできます。但し、チャットは英語で行う必要がありますのでご注意ください。

画像出典:Trint

柔軟な料金プラン

TrintにはStarter、Advanced、Pro、Pro Team、Enterprizeの5つのプランがあります。

画像出典:Trint

価格はUSD(アメリカドル)で表記されているため、購入の際は日本円に換算し費用をご確認ください。また、支払いはBilled monthly (月払い)とBilled annually (年払い)を選ぶことになります。年払いのほうが月ごとの費用は20%お得ですが、最初に支払う金額は高くなります。

個人で利用する場合はStarterかAdvancedで十分かと思います。Starterの場合は1ヶ月に7ファイルまで文字起こしができ、Advancedの場合は無制限に文字起こしができます。

まずは月額契約でStarterプランから初めて、Trintを気に入られたら年契約やAdvancedを検討して頂くのがおすすめです。

7日間の無料トライアル期間がありますので、まずは無料トライアルでTrintをお試しください。

Trintの使い方

Trintを利用して文字起こしをするためには、アカウントを作成し、プラン申し込み後にファイルをアップロードする流れになります。本記事ではその手順をご紹介します。

アカウントの作成

まずはTrintのアカウントを作りましょう。公式サイトに行き、「Start your trial」ボタンを押しましょう。すると、下記のようなアカウント作成画面に移動します。

画像出典:Trint

Apple ID、Facebook、Googleアカウント、もしくはメールアドレスを用いてアカウントを作成することができます。

プランの選択と支払い情報の登録

アカウントを作成後、自動的にプランの選択画面に移動します。Trintを使うためには何らかのプランに申し込む必要があります。

無料で7日間トライアルができますので、まずはテストされたい方は一番安いStarterプランを月額払いで選択してトライアルに申し込みましょう。プランを選択後、支払情報の入力画面に移動します。

画像出典:Trint

Trintは無料トライアルでもカード情報を入力する必要があります。申込後、7日間を超えたら自動的に選択したプランに応じた料金が支払われます。サブスクリプションの契約はまだ検討したいという方は、トライアル期間の終了前に契約をキャンセルするのを忘れないようにしてください。

以上でアカウント作成は完了です。これでTrintにファイルをアップロードして、英語で文字起こしをすることができます。

ファイルをアップロード

アカウントを作成後、自動的に管理画面に移動します。

画像出典:Trint

文字起こしをしたいファイルが用意できましたら、早速ファイルをアップロードしましょう。アップロードは簡単で、ログイン後の管理画面でUploadボタンをクリックします。音声ファイルでも動画ファイルでも手順は同じです。

すると、下記のような確認画面が出ますので、全て「Yes」にして次に進みましょう。

画像出典:Trint

文字起こし用のファイルは雑音が入っていない、スピーカーがはっきりと話しているほど精度が高くなります。とはいえ、実際にアップロードしないとどのくらいで文字起こしできるからわからないため、まずはTrialでお気軽にファイルをアップロードして試しましょう。

画像出典:Trint

クラウドサービス経由でアップロードすることもできますし、パソコン内のファイルをアップロードすることもできます。

アップロード後は文字起こし言語の選択画面が表示されます。

画像出典:Trint

英語はアメリカ英語やイギリス英語等選択肢が幾つかあり、単語のスペルが若干変わります。このあたりは特に好みがない限りは変えなくても大丈夫です。スピーカーが複数いる場合は、「DETECT SPEAKER CHANGE」にチェックを入れて、スピーカーの変化を認識できるようにしましょう。

これでアップロード作業は終了です。後はTrintが自動で文字起こしをしてくれます。1時間ぐらいのファイルの場合、30分から2時間で完了します。完了後はTrintからメールが届きます。

画像出典:Trint

管理画面で文字起こしされた内容を確認

文字起こしが完了したら、実際に内容を確認しましょう。管理画面にアップロードしたファイルの一覧が表示されていますので、該当のファイルをクリックします。

すると文字起こしされたテキストが表示されます。これで一連の流れは完了です。

画像出典:Trint

いかがでしたでしょうか? アカウント作成から文字起こしまで、非常に簡単だったかと思います。

Trint上でアップロードしたファイルを再生しながら、文字起こしの内容を確認できるため、必要があれば修正できます。

また、重要なところにはハイライトを入れたり、コメントを挿入したりすることができます。

画像出典:Trint

Trintの使う際の注意点

以上がTrintの魅力や使い方です。Trintは非常に便利なツールですが、利用に当たり、幾つかの注意点をご紹介します。

トライアル終了後は自動的に課金される

Trintを利用するためにはいずれかのプランを選択し、クレジットカードを登録する必要があります。無料トライアルの期間(2020年12月20日現在は7日)後は自動的にプランに応じた料金が支払われます。まずはテストされたいだけという方はトライアル期間の終了前に契約をキャンセルするのを忘れないようにしてください。

音声ファイルの状態が悪いと文字起こしの精度が低下する

Trintだけの問題ではありませんが、自動文字起こしの品質は元々の音声ファイルの品質に左右されます。雑音が多く入っている、スピーカーの声が小さい、複数のスピーカーが同時に話している場合は、文字起こしの精度が低下する場合があります。AIに正確に文字起こしをしてもらうためにも、できるだけ雑音が入らず、クリアな音声ファイルを用意しましょう。

日本語の文字起こしは非対応

Trintは英語専用の文字起こしツールのため、日本語の音声を文字に起こすことができません。日本語の録音ファイルをツールで文字起こしする場合は、日本のツールをご利用ください。

社内会議のアップロードにはご注意ください

Trintは情報セキュリティに関する国際規格であるISO27001の認証を受けており、最高水準のセキュリティを維持しています。アップロードしたファイルは勝手に他人に共有されることはありません。しかし、ヒューマンエラーで他人に見られてしまう可能性があるため、Trintに社内会議の内容をアップロードする場合は慎重に取り扱いましょう。

会社の重要な資料や数字を扱う特に機密性の高い会議などはアップロードしない、もしくはテキスト化できたらすぐにTrintからファイルを削除するなど、セキュリティには気をつけてご利用ください。

まとめ

本記事ではTrintの魅力や使い方をご紹介しました。

使い方がシンプル、動画ファイルも対応、精度が高い、文字起こしをしたテキストは編集やハイライトができるなど、Trintは様々な魅力があり、本記事でご紹介した以外の機能もあります。

英語の文字起こしは、会議や講演、インタビューといった様々な場面で活用できます。また、自社の会議が英語で行われている場合は、その録音・録画を文字起こしすれば、最高の英語の学習教材にもなります。

役職が高い人や会議で多く発言する人、発音が聞き取れない人の英語を何回も聞き、聞き取れるようになれば、英語能力を非常に実用的な形で伸ばすことができます。そのためにもテキスト化された文章は大いに役立ちます。

ぜひ、英語の文字起こしツールを探されている方は、Trintをお試しください。